記者さんは、自分で調べない人種


マスコミの軍事リテラシー不足の問題 - リアリズムと防衛ブログ


このエントリーを読んで、日頃個人的に感じていた、「記者観」みたいなものが、当たらずとも遠からずであることを再認識したので、まとめてみる。此処で言う「記者」は、別に新聞記者という意味ではなく、新聞社、通信社、放送局などで取材・執筆活動を行なっている人を指す。フリーランスは含まない。


私自身は、ニュースを取材、執筆する仕事ではないけど、記者の知り合いは何人もいる。彼らと仕事をしていて、思うのは、以下の点。

  • 物を知らない

本当に、驚くほど知識がない。話をしていても、あれ? と思うことがよくある。日頃、発表物の記事を書く事に追われて、色々勉強をする時間も無いということなのか。発表物なら、「記事の書き方」を知っていれば、知識が無くてもある程度の記事(らしきもの)に仕立てることはできる。残念なことに、彼らの上司は、内容の深みではなく、原稿が上がるまでの時間や正確さ、日々の原稿の行数にばかり目が行っており、その記者がどれほどのバックグラウンドを持って記事を書いているかは、評価しようとしない。

  • 判らなければ、聞けばいいと思っている

記者の仕事は、人に物を尋ねることができて初めて成り立つ。それは否定しない。ただね、取材先で色々聞くとき、自分に予備知識があれば、もっといい仕事ができると思うわけ。でも、最低限の知識も無く、取材先に押しかける。で、取材先でうんざりするほど、初歩的な質問を繰り返す。何も判らないから。
だから、

最近1番驚いたこと。
それは先日米海軍横須賀基地に空母を視察に訪れた岡田外相を取材する為に東京からやってきた記者団のうちの何名かに、
空母ジョージ・ワシントンを目前にして「この船はなんですか?」「なんていう船ですか?」と訊ねられたことでした。
在日米海軍司令部 on Twitter: "最近1番驚いたこと。それは先日米海軍横須賀基地に空母を視察に訪れた岡田外相を取材する為に東京からやってきた記者団のうちの何名かに、空母ジョージ・ワシントンを目前にして「この船はなんですか?」「なんていう船ですか?」と訊ねられたことでした。"

とか、

駆逐艦が寄港したある地方の記者の方に、「この駆逐艦というのは、いわゆる空母ですか?」と質問を受けたこともありました。でも、御存知ない方はそういうものですよね?
在日米海軍司令部 on Twitter: "駆逐艦が寄港したある地方の記者の方に、「この駆逐艦というのは、いわゆる空母ですか?」と質問を受けたこともありました。でも、御存知ない方はそういうものですよね?"

なんてことを平気で取材先で聞いてしまう。知識は無くて当然と思っている。「そんなことも知らないで、取材に来るな! 出直してこい!」と取材先の人は言いたいのをぐっと堪えているんだよ。でも、想像力がないから、それに気付けない。

  • 自分で調べない

これは、年齢が高い記者ほど顕著。判らなければ聞けばいい、という生活が染み付いてしまっているから、自分で調べることをしない。「ggrks」と言ったところで、効率的な検索の方法も知らない。聞けばいいから。
彼らも、いつまでの編集の現場に居られるとは限らない。途中で別の部署に異動になったりする。すると、異動先の部署で煙たがられる。自分で調べることができないから。本当に基本的なことも知らなくて、ウザがられる。
これまで、取材先(特にお役所)からは、色々便宜を計ってもらっていた。発表資料には、これ以上取材が要らないくらい、材料が揃っている。自分で調べる必要は無かった。聞けば教えてくれるし。
だから、ちょっと調べれば判りそうなことでも聞いてくる。マニュアル? そんなもの飾りですよ! 偉い人にはそれが判らんのです!


一応フォローしておくと、上記に全く当てはまらない記者さんも居る。でも、そうじゃない人の割合の方が多いと感じている。まぁ、私と付き合いのある記者さんが、とくに酷いのだろうw そう思い込むことにしようwww