このコラボ、どう転ぶのか


http://mantan-web.jp/2010/04/24/20100424dog00m200009000c.html


埼玉新聞が、こんなことを始めた。正直に言います。悔しいし、羨ましいw


どこの地方新聞社も、経営が悪化しているのは、周知の通り。埼玉新聞は、その中でも特に苦しい。東京に隣接しており、「埼玉県民」という地元意識が希薄な県民には、「地方新聞」というメディアがなかなか浸透しない。


埼玉新聞は数年前に大規模なリストラを行った。40歳以上の社員から希望退職者を募った結果、ベテラン社員の退職が相次ぎ、業務に支障が出るほどだったと、知り合いが教えてくれた。


その頃、「らき☆すた」の連載は既に開始されていたけど、アニメは放映前だった。鷲宮町(現久喜市)への「聖地巡礼」とか、商工会による町おこしも始まっていなかった。


アニメ放映後、鷲宮神社への「聖地巡礼」が、NHKなどでも報道された。あの絵馬や神輿をNHKで見たときは、衝撃を受けたものだった。そこにうま〜く乗っかったのが、埼玉新聞だと思う。よく頭の固い新聞社幹部が、この企画を通したと思うし、企画立案者がよく彼らを説得たな、と素直に感心する。


埼玉新聞は、角川グループでもないのに、美水かがみ氏とうまくコネクションを繋げ、描き下ろしの提供してもらったり、別刷りを出したり、特集を組んだり、限定ねんどろいどを発売した。描き下ろし作品は、単行本7巻に収録されている。埼玉新聞の特別版が、2009年11月号のコンプティーク付録になったりもした。


新聞社と出版社によるコラボが、どのような経緯で進められたかは、想像の域を出ないので、言及しない。権利関係で超えなければいけない壁はとても高かったはずだ。新聞の漫画連載がアニメ化された作品といえば、古くは「サザエさん」、最近では「コボちゃん」や「ちびまる子ちゃん」が挙げられる(ちびまる子ちゃんの新聞連載は、アニメ化後だけど)。でも、これらの作品は、ファミリー向け。深夜アニメのような「大きなお友だち」を対象とした作品を、地方新聞が連載したり、出版社とコラボした例はない。だから、このコラボの行く末がどこに行き着くのか、個人的には非常に注目している。


それと、めぼしい「聖地巡礼」先が存在しない、我が地元に非常には、非常にがっかりしている。県がフィルムコミッションを立ち上げているけど、実写作品ばかり。アニメ関連の誘致(?)をしているとは聞かない。さらに、仮にこういう作品があったとしても、それを特集した別刷りを出すことが全く期待できない、我が県の地元新聞にもがっかりしているのだった。若者の新聞離れを嘆く前に、若者が読みたいと思う新聞を作ろうよ。


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